「ニンジャ400Rって、あまり見かけないし不人気なのでは?」そんな声をネットやバイク仲間の間で聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
しかし、実際に調べてみると、ニンジャ400Rは一定の層から支持されており、「不人気」と一言で片づけるにはもったいない魅力が詰まったバイクなのです。
本記事では、「ニンジャ400R 不人気」という検索キーワードの真相に迫りつつ、スペック・燃費・カスタム性・評価などあらゆる角度から徹底解説していきます。
また、女性ライダーや初心者にとっての乗りやすさ、同系統のバイクとの違いについても丁寧に紹介していきますので、「購入を迷っている」「今さら気になる」という方も必見です。
ニンジャ400Rは不人気?魅力と基本情報を紹介
ニンジャ400Rは、「あまり見かけない」「地味」といった理由から不人気と見なされがちですが、実は実用性に優れた隠れた名車です。
このセクションでは、ニンジャ400Rが持つ基本的なスペックや特徴、ライディング性能などを詳しく解説します。
ツーリング派にも街乗り派にもおすすめできる理由を、しっかりと紐解いていきます。
購入を検討している方や「本当に不人気なのか?」と疑問を持っている方にとって、有益な情報が満載です。
ニンジャ400Rとは?中古市場でも注目される理由
ニンジャ400Rは、カワサキが2010年から2013年にかけて販売していたフルカウルスポーツバイクです。
スタイリッシュな外観に加え、扱いやすさとツーリング性能を両立したことで、一部のバイクファンから今もなお根強い支持を受けています。
エンジンは並列2気筒・398ccで、400ccクラスとしては落ち着いた出力特性が特徴。
スポーツ走行というよりは、街乗りやロングツーリングに適した乗り心地を提供してくれます。
また、ライディングポジションも比較的ゆったりとしており、「フルカウル=前傾姿勢でキツい」というイメージを覆す快適な設計です。
販売当時は、人気のニンジャ250Rの上位互換的な位置づけでしたが、スペックと価格のバランスが微妙だったこともあり、販売台数はやや控えめ。
しかしその分、中古市場では手ごろな価格で出回っており、現在では「穴場的な存在」として注目され始めています。
加えて、カワサキらしいエッジの効いたデザインや、走行時の安定感、日常使いでの実用性など、今の時代でも十分通用する魅力を持つバイクです。
中古で状態の良い個体があれば、コスパ重視のライダーにとっては非常に“買い”な1台と言えるでしょう。
ニンジャ400Rのスペックを徹底解説
ニンジャ400Rの魅力を語るうえで欠かせないのが、そのバランスのとれたスペックです。
カワサキがこのモデルに込めたのは、「扱いやすさ」と「実用性」を両立したスポーツバイクとしての完成度。
以下に、主なスペックを紹介します。
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エンジン形式:水冷4ストロークDOHC並列2気筒
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総排気量:398cc
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最高出力:44PS(32kW)/9,500rpm
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最大トルク:3.8kgf・m(37Nm)/7,500rpm
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車両重量:203kg(装備重量)
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タンク容量:15L
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シート高:790mm
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トランスミッション:6速リターン
エンジンは中低速トルクに厚みがあり、市街地走行でもストレスなく扱えます。
また、車重はやや重めですが、そのぶん高速走行時の直進安定性や、風に対する耐性に優れています。
シート高は790mmと比較的低めに設計されており、足つきの不安も軽減されています。
これは初心者や小柄なライダー、特に女性にとっても嬉しいポイントです。
また、フロントにダブルディスクブレーキを採用しているのも特徴的で、制動力や安定感はこのクラスとしては上位。
街乗り・高速・ワインディングなど、様々なシーンで安心してブレーキングできます。
全体的に見ると、極端に突出した性能はないものの、どの項目も平均以上で、「万能型ツアラー」ともいえる仕上がり。
これが後に再評価されている理由のひとつでもあります。
馬力やトルク性能はどう?スポーツ走行にも対応
ニンジャ400Rのエンジンは、最高出力44PS(32kW)を9,500rpmで発生し、最大トルクは3.8kgf・m(約37Nm)を7,500rpmで発生します。
400ccクラスの中では突出したハイパワーではありませんが、実用域での扱いやすさと十分な加速力を持ち合わせています。
注目すべきは、トルク特性が比較的フラットである点。
発進時から中速域にかけて力強く加速でき、街乗りや峠道など、速度変化が多いシチュエーションで安定した走りを楽しむことができます。
また、スロットル操作に対してリニアに反応するため、初心者でも怖さを感じにくいのが魅力です。
一方で、9,000回転を超えるとエンジンの伸びが一段と鋭くなり、「ツアラー寄り」と思われがちなこのバイクでも、しっかりとスポーツライディングの楽しさを味わえます。
ワインディングやサーキットのような場面でも、軽快なステアリング特性とあわせて、十分に走りのポテンシャルを引き出すことが可能です。
また、並列2気筒エンジン特有の鼓動感も心地よく、単なる数値以上に「乗って楽しい」と感じられる味付けになっています。
エンジンのフィーリングやパワーの出方は、単調になりがちな中排気量クラスにおいても独自の存在感を放っているといえるでしょう。
スポーツ走行をメインに考えると、よりパワフルな上位車種と比較されがちですが、ニンジャ400Rの「日常使い+時々スポーツ」の絶妙なバランスは、むしろ多くのライダーにフィットする性能です。
最高速はどれくらい?実測データと体感速度
ニンジャ400Rの最高速度は、カタログスペックとしては明記されていないものの、実際のライダーによるインプレッションや実測値から「おおよそ180km/h前後」とされています。
これは、400ccの並列2気筒エンジンとしては妥当で、同クラスの他車種と比較しても遜色のない数値です。
特筆すべきは、加速の滑らかさと風の影響を受けにくい安定感。
フルカウルの恩恵で、高速走行時でもライダーへの風圧が抑えられており、実際の速度よりも「体感速度が遅く感じる」という意見も少なくありません。
これにより、ロングツーリング中の高速巡航が非常に快適に感じられる設計になっています。
6速ギアを最大まで引っ張った際のエンジン回転数も比較的余裕があり、レッドゾーンまで使い切っても過剰な振動や不安定さは感じにくいです。
ただし、前傾姿勢が強すぎないライディングポジションのため、200km/hオーバーの速度域での走行には向いておらず、最高速は180km/h付近で安定して頭打ちになります。
この「速すぎない最高速」は、安全面から見ても初心者にとって安心材料の一つと言えるでしょう。
スピードを出せばそれなりに迫力のある走りを楽しめますが、暴力的な加速感ではないため、自制心のある操作がしやすく、公道での使用には理想的なバランスです。
結論として、ニンジャ400Rの最高速はクラス標準レベルですが、風防性能や操縦安定性のおかげで、快適に“速さ”を楽しめる1台。
速さを求めすぎず、トータルバランスで選ぶライダーにとって、満足度の高いパフォーマンスを発揮してくれます。
燃費性能は?ツーリングユーザーの実感レビュー
ニンジャ400Rの燃費性能は、400ccクラスとしては良好といえる部類に入ります。カタログ上のWMTCモード燃費の記載はありませんが、実際のオーナーによる実走データでは、街乗りでリッター20〜23km/L前後、ツーリングではリッター25〜30km/Lといった数値が報告されています。
これは、フューエルインジェクション(FI)による燃料供給制御と、並列2気筒エンジンの効率の良さがうまく噛み合っている証拠です。
また、車重がやや重めの203kgであるにもかかわらず、回転数を抑えて走れば非常に安定して燃費が伸びる傾向があります。
さらにタンク容量は15Lと大きめに設定されており、ツーリングでの航続距離は理論上300〜400kmに達することも。
これは長距離走行を重視するライダーにとって非常に大きなメリットで、頻繁な給油ストップが不要なため、旅バイクとしての価値も高まります。
実際、ニンジャ400Rで北海道や九州を一周したというユーザーもおり、その際の燃費は高速道路主体でリッター30km/Lに迫ったという例もあるほど。
スロットルを穏やかに操作し、一定速度で走行すれば、400ccとは思えない経済性を発揮してくれるのです。
もちろん、信号の多い都市部や、頻繁な加減速を伴うワインディングでは多少燃費は落ちますが、それでもリッター20kmを下回ることは稀で、維持費の面でも良好な評価が目立ちます。
まとめると、ニンジャ400Rは「走って楽しい」だけでなく「走るほどに財布にやさしい」バイクでもあります。
中排気量バイクを選ぶうえで、燃費性能を重視したい人にはぴったりの選択肢と言えるでしょう。
なぜ不人気と言われるのか?評価と実態を検証
ニンジャ400Rは、性能面では評価されながらも、なぜか「不人気車」として扱われることが多いモデルです。
その理由をさまざまな視点から掘り下げ、オーナーの実際の声や市場での立ち位置、ライバル車種との比較などを通して、ネガティブなイメージの真偽を検証していきます。
不人気と呼ばれる本当の背景と、そこに隠された魅力を明らかにしていきましょう。
「不人気」と言われる背景とは
ニンジャ400Rが「不人気」とされる背景には、いくつかの誤解やタイミングの問題が存在します。
まず第一に、販売当時の市場環境です。
ニンジャ400Rが登場した2010年ごろは、250ccクラスの人気が高まりつつあった時期で、同社の「ニンジャ250R」が若年層を中心に大ヒットしていました。
対して、400Rは価格もサイズも中途半端に映り、「どうせなら大型に」「価格重視なら250でいい」という声が多く、購買意欲を刺激しにくかったのです。
また、見た目のインパクトがやや控えめだったことも一因。
現代のフルカウルスポーツバイクに比べると、丸みを帯びた外観や控えめなカラーリングが“地味”に感じられ、SNS映えや見た目重視の傾向が強まっていた当時の若年層からは注目されにくかったといえます。
さらに、400ccというクラス自体が「中型二輪免許で乗れる最大排気量」であるがゆえ、選択肢が豊富にある中で埋もれがちという事情もありました。
特に、当時のライバル車であるCB400SFやYAMAHAのR6Sなどに比べると、スペック面での突出感が少なく、「決め手に欠ける」と感じる層もいたでしょう。
このように、ニンジャ400Rの“本質”とは関係のない部分で評価が伸び悩んでいた側面が強く、性能面や実用性に問題があったわけではありません。
「不人気」という評価は、必ずしもバイクの価値そのものを示しているとは限らず、当時のトレンドや市場の空気感に大きく左右された結果とも言えます。
実際のオーナー評価:満足度と不満点のリアル
ニンジャ400Rに対するオーナーの評価は、全体として「地味だが堅実」「乗ってみると手放せない」といったポジティブな声が多く見られます。
一方で、不人気とされる要因となった部分についても、実際の体験をもとにしたリアルな意見が浮かび上がってきます。
まず満足度が高い点として多く挙げられるのが、「安定性」と「乗りやすさ」です。
203kgという車重は初心者には重く感じるかもしれませんが、その分直進時や高速走行時の安定感が抜群。風の影響を受けにくく、ツーリングでの安心感は高評価を得ています。
また、フルカウルの効果で風防性能も高く、雨の日や寒い季節のライディングでも疲労が少ないという声も。
シートの座り心地が良く、ポジションも比較的楽なので、「長距離でも苦にならない」と感じるユーザーが多いのも特徴です。
さらに、「中古で安く買えてこの性能はお得感がある」というコスパ面での満足度も高め。
マフラー交換などの軽いカスタムを楽しみながら、自分好みに仕上げるユーザーも少なくありません。
一方で、不満点として挙がるのが見た目とインパクト。
現行のニンジャシリーズと比べると、デザインがやや古くさく感じられることや、全体的に丸みを帯びたシルエットが「スポーツバイクらしくない」と感じる人もいるようです。
また、パーツの選択肢が少なめなことや、モデル年式が古いため新車購入できない点も、若いライダーからは敬遠される一因となっています。
とはいえ、それを差し引いても「乗ってみると良さがわかるバイク」という意見が圧倒的です。
つまり、ニンジャ400Rは派手さや最新装備こそないものの、実用性と安定性を兼ね備えた優良モデル。
見た目や流行に左右されず、バイクの“本質”を求めるライダーに支持されている一台と言えるでしょう。
ニンジャ400と400Rの違いを比較
「ニンジャ400」と「ニンジャ400R」は、名前が似ていることから混同されがちですが、実は設計思想も性能も大きく異なる別モデルです。それぞれの特徴を比較することで、自分に合ったバイク選びの参考になるでしょう。
まず、発売時期が異なります。
ニンジャ400Rは2010年から2013年まで販売されたモデルで、ニンジャ650をベースに開発されたやや大型の車体を持つツアラー寄りのモデルです。
一方で、ニンジャ400(現行モデル)は2018年に登場した軽量・コンパクトなフルカウルスポーツバイクで、250ccと共通の車体をベースに開発されています。
また、車重とサイズに明確な違いがあります。ニンジャ400Rは装備重量203kgとやや重めですが、高速安定性と快適性に優れ、長距離ツーリング向きの仕様です。
一方、ニンジャ400は装備重量168kgと非常に軽量で、街乗りやワインディングを軽快に走るのに適しています。
エンジン出力も微妙に異なり、ニンジャ400Rが44PS/9,500rpm、ニンジャ400は48PS/10,000rpmと、若干ながらニンジャ400の方が高出力です。
これは軽量化による運動性能向上を意識したチューニングの結果であり、スポーティな走りを重視するならニンジャ400が優勢と言えるでしょう。
さらに、ライディングポジションや乗り味も違います。ニンジャ400Rはややアップライトで楽な姿勢、ニンジャ400は前傾寄りのスポーティなポジション。
見た目や名前の印象は似ていても、実際の乗り味はかなり異なることが分かります。
総合的に見ると、ニンジャ400Rは「大柄でツーリング向き」、ニンジャ400は「軽快でスポーツ寄り」。
使用目的やライディングスタイルによって、どちらが適しているかが明確に分かれるモデルと言えるでしょう。
女子ライダーから見たニンジャ400Rの魅力と課題
ニンジャ400Rは、その落ち着いたデザインと扱いやすいパワー特性から、女性ライダーからも一定の支持を得ているバイクです。
とくに、ツーリングや通勤などの実用的な用途で評価される傾向があります。
まず注目すべきは、シート高790mmという足つき性の良さです。
これは女性ライダーにとって大きな安心材料。
実際のレビューでも「両足べったりとまではいかないが、つま先がしっかり接地するので不安が少ない」という声が多く見られます。
また、車体の重さは203kgとややあるものの、低重心な設計のため、取り回しのしにくさはそこまで感じにくいとの意見もあります。
次にライディングポジションの快適さも女性から評価されている点です。
フルカウルスポーツとしては前傾がきつすぎず、手首や腰への負担が軽減されるため、長距離でも疲れにくい設計。
ツーリング好きの女性にとっては、この「無理なく乗れるポジション」は大きな魅力となっています。
また、カウル付きで見た目の存在感がありつつも、派手すぎない落ち着いたデザインも女性人気の一因。
「黒やワインレッドなど、大人っぽいカラーリングが似合う」という意見もあり、可愛さより“かっこよさ”を求める女性にフィットする印象です。
一方で、課題とされるのはやはり車体の重量感。
取り回しに慣れていない女性や、小柄な体格の方にとっては「駐車場での移動が少し怖い」「Uターンが苦手」という声も少なくありません。
また、取り付け可能な専用バッグや女性向けアクセサリー類の選択肢が少ない点もマイナスポイントとして挙げられています。
とはいえ、ニンジャ400Rを愛車に選んでいる女性ライダーの多くは「実際に乗ってみると安心感がある」「どこまでも走って行きたくなるバイク」と高く評価しており、見た目以上に親しみやすいバイクとして定着しているようです。
カスタムパーツの選択肢は?人気の改造例を紹介
ニンジャ400Rは2010〜2013年に販売されていたモデルであるため、最新の現行車種と比べるとアフターパーツの流通量はやや限られています。
しかし、一定の人気を誇ることから、中古市場では今なお多くのカスタムパーツが取引されており、愛好家の間で独自のカスタム文化が築かれています。
特に人気が高いのはマフラー交換。純正は控えめなサウンドですが、社外製のスリップオンマフラーに交換することで、重低音が増し、ライディングの楽しさが格段にアップします。
ビート、ヨシムラ、モリワキといった国産メーカー製品が好まれており、デザイン面でも引き締まった印象になります。
次に注目されるのがハンドル周りのカスタム。セパレートハンドルからアップハンドルに交換することで、よりツーリング向けの楽なポジションを実現するライダーも多くいます。
逆に、より前傾姿勢を強めてスポーティに仕上げたい人は、バックステップの導入でポジション変更を行うのもおすすめです。
また、スクリーンの交換も定番カスタムのひとつ。
ロングスクリーンに変えることで高速走行時の風防効果が向上し、疲労を大幅に軽減してくれます。さらに、ウインカーやテールランプをLED化することで、視認性を高めつつ現代風のルックスにアップデートするのも人気です。
足回りに関しては、リアサスペンションを社外製に換装し、乗り心地の改善やコーナリング性能の向上を図るユーザーも。
特に、純正サスがやや硬めで跳ねると感じる場合には、アフターサスの導入で快適性が大きく向上します。
このように、ニンジャ400Rは「自分好み」に仕上げる余地が多く、カスタムのベースとしても優秀な1台。中古価格がこなれている今だからこそ、コストを抑えて理想のバイクを作り上げる楽しさが味わえる車種といえるでしょう。
ライバル車種との比較で見えてくる評価の違い
ニンジャ400Rは、400ccクラスというミドルレンジに属するため、常にホンダのCB400SFやヤマハのYZF-R3、スズキのGSR400などのライバル車種と比較されてきました。
こうしたライバルたちと比べることで、ニンジャ400Rの個性と評価のズレがより明確に見えてきます。
まず、CB400SFとの比較では、CBは「教習車両」としての認知度が高く、信頼性と安心感を備えたベストセラーであるため、購入層も幅広く、そのブランド力は圧倒的です。
一方のニンジャ400Rは、よりスポーティな外観とフルカウル仕様を特徴としているものの、実際の走行フィーリングはツアラー寄りで、イメージとのギャップを感じた人も多かったようです。
次に、ヤマハYZF-R3やカワサキの現行ニンジャ400と比べると、車体が大きく重い点が「取り回しにくい」と評価されることもありました。
特に、軽快なハンドリングを求める初心者や若年層にとって、重量203kgは少々ハードルが高く感じられたかもしれません。
また、最新のライバル車にはABSやLEDライト、液晶メーターなどの先進装備が備わっているのに対し、400Rはやや旧式の印象が否めません。
ただし、こうした比較のなかでも、ニンジャ400Rは「長距離ツーリングでの安定性」「足つきの良さ」「リラックスした乗車姿勢」といった点で独自の強みを発揮しています。
ライバルたちが「スポーツ」や「最新装備」で差別化を図る中で、ニンジャ400Rは「実用性」「安心感」「コスパの高さ」に重点を置いたバイクだと言えるでしょう。
結果として、比較対象が「攻め系」であるほど、ニンジャ400Rは“地味”に見えてしまいがちですが、逆に「バイクを気負わず楽しみたい」層にとっては、もっともバランスのとれた選択肢になり得る一台です。
中古価格の推移と再評価される理由
ニンジャ400Rは発売当初こそ市場で目立った存在ではなかったものの、近年の中古バイク市場においてはその評価が見直されつつあります。価格の推移や市場の変化を見ていくと、その理由が浮き彫りになります。
まず、2020年以前の中古価格は、程度良好な個体でも20〜25万円台で手に入る“狙い目”モデルとして扱われていました。しかし、2021年以降はバイク全体の中古価格高騰が始まり、特にニンジャ400Rのような“絶版だけど信頼性が高く実用性があるモデル”は価値を見直される傾向にあります。
GooBikeなどの中古車情報サイトでは、現在ニンジャ400Rの中古価格はおおむね25万〜44万円で推移しており、価格帯は以前に比べて明らかに上昇しています(※2025年7月時点)。これにより、「手頃な400ccフルカウルバイク」として、学生層やリターンライダーなど幅広い層に再注目されているのです。
また、カスタムパーツの流通が活発であることも人気再燃の一因です。汎用性の高いパーツが多く、マフラーやスクリーン、サスペンションなど自分好みに仕上げる楽しみがある点も評価されています。
さらに、カワサキは補修部品の供給が比較的安定していることから、「旧車でも安心して乗り続けられる」という安心感も、再評価の後押しとなっています。
このように、“不人気”とされていたニンジャ400Rが、今や“コスパの良い実用バイク”として再注目されているのは、価格・パーツ・信頼性といったバランスが取れた一台だからこそ。今後も中古市場での人気はさらに高まる可能性があります。
初心者に向いている?扱いやすさと安全性を検証
ニンジャ400Rは、その仕様や設計のバランスから、初心者ライダーにとって扱いやすく、安全に運転技術を習得できるモデルとして注目されています。特に、乗車時の安心感とエンジン特性、操作系の扱いやすさに定評があります。
まず、シート高は790mmとやや低めに設定されており、160cm台のライダーでも安心して足をつけることができます。重さは203kgと400ccの中では重ためですが、重心が低く設計されているため、取り回しは比較的しやすく、転倒のリスクを減らせます。
エンジンは399ccの並列2気筒DOHC水冷エンジンを搭載し、最大出力は43PS、最大トルクは37Nmと扱いやすい特性を持ちます。中低速域でもトルクがしっかり出るため、街乗りや峠道などでもスムーズな加速が可能。急なアクセル操作でも過敏に反応せず、初心者にとって安心なマイルドなフィーリングです。
さらに注目したいのが燃費性能の良さです。Webikeのスペック情報によると、60km/h定速走行時には37km/Lという驚異的な燃費を記録しており、燃費重視でバイク選びをしている人にもおすすめできます。
加えて、前傾がきつすぎないポジション設定や安定したブレーキ性能も、安心材料のひとつ。ABSの搭載は年式によって異なりますが、装備されていない車両であっても、ブレーキの効きはリニアで、予測しやすい挙動を示します。
総じて、ニンジャ400Rは「落ち着いた設計」「バランスのとれた走行性能」「維持費の低さ」が揃った、初心者にぴったりなモデルです。派手さよりも実直さを重視するライダーにこそおすすめできる一台といえるでしょう。
“不人気”とは裏腹の実用性とコスパの高さ
「ニンジャ400R 不人気」という言葉を聞くと、ついネガティブなイメージを抱いてしまうかもしれません。
しかし、実際にはその“評価の低さ”とは裏腹に、実用性とコストパフォーマンスの高さから、今あらためて再評価されているバイクです。
まず、中古市場での価格帯に注目すると、10万円台後半〜30万円前後で比較的状態の良い車両が購入可能です。
現行のミドルクラスバイクが軒並み50万円〜80万円以上する中で、この価格帯で手に入るニンジャ400Rは、まさに「掘り出し物」と言えるでしょう。
初めての中型バイクとして手を出しやすい価格でありながら、装備や走行性能に妥協がないという点が高評価に繋がっています。
また、車検がある400ccクラスであるにもかかわらず、維持費が抑えやすいのも大きなメリットです。
燃費性能も優れており、整備性も比較的良好。さらにカワサキのパーツ供給体制もしっかりしているため、年式の古さに対する不安もそれほど大きくありません。
さらに、使用シーンの幅広さも特筆すべきポイントです。
街乗りから高速ツーリング、峠道まで万能にこなす走行性能と、扱いやすいエンジン特性、そして楽なポジション。これらすべてが「乗ってみると不満が少ない」と言われる所以です。
不人気とされてしまった理由の多くは、「デザインが地味」「現行モデルより目立たない」「販売当時は中途半端な立ち位置だった」といったイメージ先行の部分が大きく、実際の性能とは直結していないケースも多いです。
むしろ、流行やブランド志向に左右されず、バイクとしての本質的な価値を求める人にとっては、ニンジャ400Rは非常に理想的な選択肢と言えるでしょう。
バイク選びで大切なのは、見た目や話題性だけではありません。自分の用途やライディングスタイルに本当に合った一台を選ぶことが、長くバイクと付き合っていくうえでの満足度を高めてくれるのです。
まとめ:ニンジャ400Rは“不人気”ではなく“実力派”
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「不人気」というイメージは、デザインや当時の販売状況による先入観が大きい
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実際には安定性・燃費・快適性など、日常使用での性能が非常に高い
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ツーリング適性が高く、初心者や女性ライダーにも扱いやすいバイク設計
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中古市場ではリーズナブルな価格で手に入り、コスパ抜群
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カスタムパーツも豊富で、自分好みにアレンジできる楽しみもある
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スペックや装備に派手さはないが、「実際に乗ってみると良さがわかる」と高評価
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現行ニンジャ400とは性格が異なり、「落ち着いた万能型」として再評価されている
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バイク選びにおいて大切なのは、“見た目よりも中身”。ニンジャ400Rはその好例
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流行に左右されないバイク選びをしたい人にこそ、ぴったりな一台